レギュレータを使った電源の製作
注意 バッテリーや電源機器など、大電流が流れる可能性があるものは、取り扱いを間違えると非常に危険なことがあります。この記事の内容を元に製作・実験を行う場合も、これらのことを十分理解した上で自己責任で実施いただくよう、お願いいたします。
バッテリーより低い電圧を作るには
元の電圧より低い電圧を作る場合、シリーズレギュレータを使う方法とスイッチング電源を使う方法などがあります。それぞれ、次のような特徴があります。
| スイッチングレギュレータ | シリーズレギュレータ | |||
| 昇圧型 | 降圧型 | |||
| 電圧 | 入力<出力 | 入力>出力 | 入力>出力 | |
| 特徴 | 一般的にノイズが多い | ノイズが少ない | ||
| 効率が高い | 電圧低下分は熱に変換 | |||
| 回路が複雑 | 回路が簡単 | |||
シリーズレギュレーター
シリーズレギュレータは、入力電力に対して低い電圧を作ることが出来ます。この時、0.3V~2V程度の電圧差が必要です。入力電圧が変動してもこの電圧差が確保できると出力電圧を一定化することができます。この入力電圧と出力電圧の差と、この時流れる電流の積(W)が熱になって放出されます。ですから、入出力の電位差が大きい場合や、流す電流が大きい場合はスイッチングレギュレータの使用を考えた方がいいかもしれません。ノイズを嫌う場合は、いったんスイッチングレギュレータで必要な電圧近くまで落とし、さらにレギュレータを入れるという方法もあります。
種類
シリーズレギュレータには、いろいろな種類があります。有名なのは78、79シリーズがあります。このシリーズは出力電圧と最大電流によって多数の種類があります。
この他にも、入出力の電圧差が少なくてすむ物(LDO)や電圧を可変出来る物もあります。
| TA | 78 | L | 05 |
| メーカーによる | シリーズ名 | 出力電流を表す | 出力電圧を表す |
| TA:東芝 μPC:NEC など |
78:正電源 79:負電源 |
無:1A M:0.5A N:0.3A L:0.1A メーカによって若干異なる 場合があります |
05(5V) 06(6V) 08(8V) 09(9V) 10(10V) 12(12V) 15(15V) 18(18V) など |
発熱量を計算してみましょう。
バッテリーの電圧を、12Vとします。出力は 9V 300mA とします。
この時、レギュレータからの発熱量は
Ploss=(12-9)[V]×0.3[A]
=0.9[W]
となります。入力電圧と出力電圧の差が大きいほど、また流れる電流が大きいほど発熱量は大きくなります。
熱を適切に放熱しないと、壊れます。ほとんどの場合放熱板を付けなければなりません。
回路
回路はとても簡単です。レギュレータの入出力端子にコンデンサを付けます。アルミ電解コンデンサ、又はタンタルコンデンサなどを出来るだけ近くに付けます。どちらのコンデンサも極性があるので注意してください。コンデンサの値は東芝のカタログより取りましたが少々違っても大丈夫です。付けないと発振したりします。
